亜鉛の育毛効果はAGAを抑制させるための切り札

育毛
更新:2022.02.06
サプリメント

薄毛に悩んでいる男性にとって、育毛効果があると言われる亜鉛の存在を気になっている人も多いのではないでしょうか。亜鉛が髪の成長に大きく関わっていることは確かです。とは言っても、本当に効果があるのかについては意見が分かれているのも事実。

近年では「AGA」という言葉をよく耳にするようになりましたが、どのような対策をすれば良いのでしょうか。そこで今回は、亜鉛が髪にとってどのような役割を担っているのか、そして亜鉛の育毛効果は本当なのかを詳しく解説していきます。

目次

髪の成長には亜鉛が必要不可欠

結論から申し上げると、亜鉛は神の成長に欠かすことができません。亜鉛とは、ミネラルの中でも人間の生命維持には必要不可欠な「必須ミネラル」として分類されます。それでは育毛を促進するために、亜鉛はどのような働きをしているのでしょうか。

亜鉛は髪の毛の主成分を作り出す

亜鉛が髪の成長に欠かせない理由のひとつとして、タンパク質の存在が挙げられます。紙の主成分でもあるタンパク質は「ケラチン」でできています。このケラチンタンパク質が髪の毛の99%を占めており、亜鉛にはこれを合成する働きを持っています。

食生活において、どれだけ良質なタンパク質を定期的に摂取していても、亜鉛が不足してしまうと髪の毛の成長に影響が出てきてしまいます。また亜鉛は、発毛や育毛を促進するだけでなく、丈夫な髪の毛をつくるためにも重要な役割を担っています。

もしも亜鉛が不足すると

髪の毛とは、肌の角層が変化してできたものです。つまり、死んだ細胞が集まったものが髪の毛です。そして、髪の毛が成長するためには細胞分裂を促す必要があります。その細胞分裂を行うためにも、亜鉛は欠かすことができない栄養素です。

もしも亜鉛不足が続いてしまうと、

  • 抜け毛や白髪の増加
  • 髪の毛が細くなる
  • 髪の毛が成長しない

などの影響が出てきてしまいます。また、亜鉛不足とは髪の毛の成長にダメージを与えるだけでなく、味覚障害・免疫力の低下・生殖機能などにも影響を及ぼす可能性があります。

現代人は慢性的な亜鉛不足

亜鉛は髪の毛の成長に限らず、身体にとっても必要不可欠な栄養素のひとつです。しかしながら、現代人は慢性的な亜鉛不足に陥っていると言われています。詳しくは後述しますが、1日に必要な亜鉛の摂取量は成人男性で12~15mgです。

そもも亜鉛は体内で作られない栄養素であり、体外から摂取する必要があります。しかしながら、日本食はもともと亜鉛を十分に摂取することが難しいうえに、外食やコンビニ弁当など栄養に偏りがちな現代人は、自然と亜鉛不足に陥ってしまうのです。

亜鉛の育毛効果

前述した通り、髪の毛の成長には亜鉛が必要不可欠です。その他にもホルモンの合成や分泌量の調整、DNAの複製、免疫反応の調整などさまざまな役割を担っています。それでは、薄毛に焦点を当てて亜鉛の効果がどのようなものなのかを探っていきましょう。

亜鉛欠乏症の脱毛に効果的

亜鉛不足=薄毛というのは間違いではありません。しかしながら、慢性的な亜鉛不足が引き起こすのは「亜鉛欠乏症」に限ります。亜鉛欠乏症とは、脱毛をはじめとし、下痢や味覚障害などを引き起こします。そして、亜鉛をしっかりと摂取することで改善します。

普通に食事をしていれば、亜鉛欠乏症になることはまずありません。亜鉛欠乏症は、かなり深刻なケースです。以下に当てはまる人は、なりやすい傾向にあります。

  • 無理なダイエットをしている
  • インスタント食品のみで1日3食済ます
  • 糖尿病
  • 慢性腎不全
  • 肝不全
  • 利尿薬を飲んでいる患者

特に不摂生な生活を送っている人は、亜鉛欠乏症の可能性があります。

亜鉛にはAGAを遅らせる効果もある

「なんだ、じゃあ亜鉛を摂取する意味ないね」

こんなことを思っている人も少なくないと思いますが、亜鉛には薄毛の進行を遅らせる効果があると言われています。最近では、AGAと呼ばれる男性型脱毛症に悩む人が増えています。そして、AGAの原因には男性ホルモンが大きく関わっています。

AGAにならないためには、5aリラクターゼという酵素の働きを抑えて、悪玉男性ホルモンへの変換を止める必要があります。そして亜鉛には、5aリラクターゼを抑制する効果があることが分かっています。つまり、AGAの進行を遅らせる期待が持てるというわけです。

亜鉛と一緒に摂りたい「ビタミンC」

亜鉛だけでも十分な育毛効果が見込めます。しかしながら、亜鉛は吸収効率が悪いミネラルとして知られています。通常吸収効率が約30%と低めで、亜鉛を食事から摂取しても、半分以上は吸収されずに排出されてしまいます。

ここに、ビタミンCを一緒に摂取することによって吸収効率をあげることができます。ちなみにビタミンCは2~3時間程度で排出されてしまいます。特に普段からストレスが多い方や喫煙者は消費しやすいので、多めに摂取しておきましょう。

亜鉛の薄毛対策以外の働き

亜鉛は髪の毛の成長だけでなく、身体にとって必要不可欠な栄養素です。亜鉛には新陳代謝やエネルギー代謝、免疫反応など、体内のさまざまな働きをサポートする作用があります。

・タンパク質の合成
・味覚機能の正常化、唾液の分泌
・皮膚、細胞の新陳代謝の促進
・性機能の維持

このように、亜鉛を十分に摂取することは、健康な身体づくりにも繋がります。亜鉛不足に陥ってしまうと、抜け毛が進行するだけでなく、味覚障害や免疫力・精力の減退に陥ってしまうなど、身体にとってマイナスだらけなのです。

亜鉛の必要摂取量は?

亜鉛の摂取量は厚生労働省によって定められており、その量は男性と女性で異なります。亜鉛の1日の必要摂取量は、成人男性で12mg、成人女性で9mgです。ちなみに男性の場合、
亜鉛を含む食材の中で、1日の摂取量をチェックしておきましょう。

・牡蠣 5~6個。
・かずのこ 6~7本。
・豚レバー 200g
・牛肩肉 250g

上記は特に亜鉛の多い食材を示していますが、ほとんどの人がこの摂取量に達していません。ちなみに、成人男性の亜鉛の平均摂取量は8.8mgです。単純計算で、だいたい1日3~4mg程度不足しています。薄毛改善を目的に亜鉛を摂取する場合は、1日20~30mgほどを目安に摂ることが良いと言われています。

摂り過ぎに注意!亜鉛の副作用をチェック

亜鉛自体の毒性は低く、食事からの適正量摂取であれば副作用が起きることはありません。とは言っても、亜鉛は摂りすぎることで副作用が起こる可能性があります。亜鉛の過剰摂取で考えられる副作用は以下の通りです。

・嘔吐
・めまい
・銅欠乏・鉄欠乏
・免疫障害

亜鉛の上限摂取量は、男性の場合40~45mgと言われています。急逝亜鉛中毒になるためには1回で1,000mg以上の摂取が必要になるため、その不安は取り除かれます。しかしながら、胃障害やめまいなどの症状が考えられるため注意したいところです。

亜鉛を無駄に消費してしまう要因

亜鉛は吸収効率が悪いものの、消費されやすい栄養素です。カルシウムや食物繊維などの過剰摂取で亜鉛の吸収を阻害してしまうこともありますが、日常生活中でも亜鉛を消費してしまう要因が隠れています。以下に挙げるような、亜鉛の無駄な消費を促してしまう行動をチェックしていきましょう。

アルコールの過剰摂取

まず亜鉛には、体内のアルコールを分解させる作用があります。一般的にアルコールは肝臓で分解され、その毒素が尿となって排出されます。この働きを担っているのが、脱水素酵素です。亜鉛はこの酵素に働きかけてアルコールを分解させるため、大量に飲酒をすると、それだけ体内の亜鉛が消費されてしまいます。

喫煙

特に喫煙者は薄毛に要注意とされています。まず、喫煙をすると身体の中で活性酸素が大量に発生します。この活性酸素を分解する酵素を働かせているのが、亜鉛です。また、タバコに含まれるニコチンはビタミンCを破壊する恐れがあります。すると、血行を保つ役割を担うビタミンEの吸収率が下がり、結果として薄毛を招いてしまいます。

ストレス

ストレスが多いと言われている現代人。ストレスが溜まると、脳内で亜鉛が大量に使われます。その過程で活性酸素が発生し、それを分解するためにメタロチオネインという物質が作られます。これを構成しているのが亜鉛です。つまり、ストレスが溜まっていくと自然と亜鉛も消費していくというわけです。

インスタント食品・加工食品

まず食品を加工する過程において、食材に含まれている亜鉛のほとんどは失われます。そして、加工食品に含まれているポリリン酸などの添加物は、亜鉛を体外から排出してしまう働きがあります。他にも、フィチン酸と呼ばれる天然物質には亜鉛の吸収を妨げる作用があります。インスタント食品には、そもそも亜鉛が含まれていないことが亜鉛不足の要因です。

射精

男性の精液量を増やす方法のひとつとして、亜鉛の摂取が挙げられます。亜鉛は直接精子を作るわけではありませんが、睾丸で精液を作るためには欠かすことができないミネラルです。このように、亜鉛は人間の性事情に必要不可欠な栄養素なのですが、逆を言ってしまえば、射精をすることで亜鉛を体外へと排出してしまいます。

亜鉛不足をサプリメントで補おう

現代人は、慢性的な亜鉛不足に陥っています。しかしながら、普段の食生活で十分な亜鉛を摂取することは決して簡単なことではありません。薄毛対策を目的に亜鉛を摂取したいと考えているのであれば、サプリメントの服用をおすすめします。

と言っても、亜鉛は抜け毛対策や薄毛対策に効果的な栄養素なので、発毛や育毛といった効果は期待できません。そこで、育毛目的としてサプリメントを選ぶのであれば亜鉛に加えて、育毛を助長する栄養素であるノコギリヤシが配合されたものにしましょう。

まとめ

亜鉛は現代人にとって不足しがちな栄養素ですが、食事からしか摂取することができません。普段から意識して摂るようにしていれば、抜け毛対策や薄毛対策には効果的であると言えます。そして、髪の毛の育毛を促進を目的とするのであれば、サプリメントの服用をおすすめします。

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