Crystl Financeガバナンスの結果と次の進化を解説

投資
更新:2022.06.14
Crystl Financeのガバナンス結果と次の進化

開催されていたCrystl Financeのガバナンス(提案1〜4)の投票結果出ました。
そして公式から「ガバナンスの要約とCrystl.Financeの次の進化」というMedium記事が公開されています。

この記事ではガバナンスの結果の考察と公式記事の解説そしてこの後の考察をしています。

目次

ガバナンスの結果

提案1:Vaultからの収益を配当として分配

オプションAに99.18%(1.62M $CRYSTL)の票が集まり、Vaultからの収益を配当として分配することになりました。

Crystl Financeが配当を出す目的はLP提供者を増やすことです。
提案3:残りのCRYSTL排出をCronosに移動」と「提案4:1250万枚のハードキャップに変更」の変更でLPの確保がしにくくなります。現在はCRYSTLを報酬として排出することでLPを確保していますが、Vaultからの収益を使ってLPを確保することができるとPolygonだけではなく複数チェーンで同時にユーザーにMinesを提供できるかもしれません。

Crystl Financeのガバナンスが開始!提案の解説と今後の考察

結果どうなるのかというと?

  • PolygonでもCronosでもパートナー獲得しやすくなる
  • CRYSTLトークンの価格が安定
  • Vaultをより増やしやすくなり全てが成長

提案2:配当を何のトークンで分配するか

オプションAに88.66%(1.2M $CRYSTL)の票が集まり、ネットワークのガストークンで配当を分配することになりました。

Polygonネットワークの場合はMATIC、Cronosネットワークの場合はCROになります。

結果どうなるのかというと?

  • 人気のあるガストークン目当てにCRYSTLの流動性(LP)が集まる
  • CRYSTLトークンの価格が安定
  • 流動性(LP)を増やすためにCRYSTLが買われて価格があがる

提案3:残りのCRYSTL排出をCronosに移動

オプションAに92.36%(1.57M $CRYSTL)の票が集まり、Cronosで残りのCRYSTL排出を使用することになりました。

CronosネットワークでのCrystalはいい調子ですのでガンガン進んで欲しいですね。

11/13からCrystl FInanceはCronosネットワークに広がりましたが、Vaultへの資金の集まり具合や提携先の増加など考えるとどんどん進んでいます。
このままの勢いで他よりも先にCronos上での地位を確保できるのは大きいと思います。
もちろんPolygonチェーンを捨てるということではありません。複数チェーンでのCrystlとして今はどこに集中するかという選択になります。

Crystl Financeのガバナンスが開始!提案の解説と今後の考察

結果どうなるのかというと?

  • Cronos上の他のパートナーへ流動性を提供できるので提携しやすくなる
  • Cronos上のVaultが増える

提案4:1250万枚のハードキャップに変更

オプションAに96.18%(1.77M $CRYSTL)の票が集まり、ソフトキャップからハードキャップに変更されます。

結果どうなるのかというと?

  • CRYSTLトークンが1250万枚以上増えなくなる
  • CRYSTLトークンの希少性が上がる

代わりにCRYSTLの排出を報酬にしての流動性確保ができなくなりますが、このデメリットを「提案1:Vaultからの収益を配当として分配」によってカバーできています。

そしてCronosに残りのCRYSTLトークンの排出は全て移動しますが、上限まで行けば停止します。

ガバナンスの結果まとめ

今回の提案1~4の結果と今後どうなるのかのまとめです。

ガバナンスの結果で今後のCRYSTLは?

  • Cronosのパートナーをより獲得しやすくなる
  • Vaultをより増やしやすくなり全てが成長
  • ガストークンの配当(高APR)でCRYSTLの流動性(LP)が集まる
  • CRYSTLが買われて価格があがる
  • CRYSTLトークンの価格が安定
  • CRYSTLの排出が終わり売り圧が減る
  • CRYSTLトークンの希少性が上がる

Crystl.Financeの次の進化

CRYSTL 2.0(DeFi 2.0)

CRYSTLはDeFi2.0に進みます!
「DeFi 2.0」とは簡単に言えば「今までのDeFi(1.0)の問題点を改善した新しいDeFi」です。

ガバナンスの提案5

CRYSTLを2.0に進化させるための新しい提案5が公開されました。
このDeFi 1.0 の問題の流動性の確保と提供者のリスクを軽減するための施策になります。

Vaultの収益配当 (Mining Guild)

提案1:Vaultからの収益を配当として分配」で決定された内容になります。

「マイニングギルド」と呼ばれる新しい機能です。

マイニングギルドは何ができるの?

流動性(LP)を提供することでガストークンが報酬として得られます。

ガストークンはそれぞれネットワークごとのガストークンであるMATIC、CROです。

StakeEarn
$CRYSTL-$MATIC$MATIC
$CRYSTL-$CRO$CRO

得られる報酬量の目安

CrystlFinanceマイニングギルドのAPR目安

上記は公式で用意されたマイニングギルドのAPR目安です。

一番左の列の「CRYSTL-CRO」はどれだけ流動性(LP)が入れられているかになります。多くなるほど、LPあたりの配当を分配される量が薄まるのでAPRの%自体は下がります。

「数量/month APR」の列が月にどれだけVaultから配当用に収益が上がっているかです。収益が多いほど配当の原資が増えるので当然APRの%が上がります。

Vaultに資金が集まるほどAPRが上がって流動性も集まります。

CRYSTLの流動性が集まる事で

  • 自然な価格上昇
  • Slippageの減少
  • 大口の買い手増加

収益配当の開始

収益配当の開始は2022年1月を予定していますが、正確な時期は数週間後に公式からアナウンスがあるようです。

そしてPolygonの方は既存のMInesでの排出がありますが、停止と同時に配当を開始するとのことです。

コミュニティがクロノスへのEmissionの移行に賛成したことを受けて、ポリゴン上で報酬として$CRYSTLを配布しているすべてのMinesとPoolsを廃止します。このプロセスは2022年1月までに完了し、CronosでVaultsの収益配当が実施されるのと同時期に行われます。このプロセスに時間がかかる理由は、Polygonですでに確立している既存のパートナーシップを尊重しているからです。また、タイムラインをシンプルにし、PolygonでのEmissionの停止と同時に収益配当を実施したいと考えています。

GovernanceのまとめとCrystl Financeの次なる進化

Polygonでの流動性確保について

MinesでのCRYSTL排出終了

CRYSTLの排出は全てCronosネットワークに行くのでMInesでの排出が終わり流動性の確保問題が出てきます。
Vaultによる配当で集めることになってはいますが、ちゃんとある程度の量を確保できるのかは要確認だと思います。

ApeSwapのFarm & Vault

ApeSwapで $CRYSTL-$MATIC → $BANANA & $CRYSTLを獲得するFarmが復活されます。
そしてそのVaultも新しくできるようです。

Zap機能

ロードマップで実装予定とされていた

Crystl Financeの公式にあるロードマップで「Vault Zap Functionality」という項目がありました。

  • Zap on Polygon
  • Zap on Cronos

現在まだ機能としてプラットフォーム上は提供されていませんが、今回公式のアナウンスが出ました。
November-December 2021なのでリリースもまもなくであると予想されます。

Crystl Vaults V3の一部として2022年のQ1の上旬から中旬にかけてリリースされます。

何ができる機能なのか?

通常ならVaultにDepositするためのLPを用意するためには「ペアとなる2種類のトークンを50%ずつ用意する」必要があります。Zap機能を使えば別なトークンからいきなりLPトークンへSwapするかのように変える事ができます。

Crystl Finance (CRYSTL)の特徴

結果としてVaultを簡単に使用することができるので資金が集まりやすくなります!

Crystl Vaults V3

Boosted Vaults, Advanced Vault Strategies, Zapを含む「Crystl Vaults V3」として新たな新規したVaultが予定されています。2022年のQ1の上旬から中旬にかけてリリースされます。

Boosted Vaults

現在のプールモデルではパートナーが不満を持っているようです。
実際CYRSTLを使って高いAPRのパートナートークンを掘って売っているので…。
パートナーは流動性の提供を求めていますが、CRYSTLの排出による報酬も減っています。

そのため新しい形としてVaultに追加の報酬を足すことで、パートナートークンのLPが増えます。
パートナーは流動性が増えて、流動性を提供するユーザーはより高い報酬でVaultができるようになります。

現在のプールがどうなるのかについては疑問が残ります。
パートナートークンをVaultの方で使うのであれば減るかなくなるかもしれません、運営の利益分から今までのようにステーブルなどのプールへ補充しているのは残るかもしれませんが。

Advanced Vault Strategies

Crystl Finance独自の高度な自動複利運用の方法と報酬の最大化の方法を実装できるようになります。これにより、他では手に入らないVaultをパートナーに提供するという新しいビジネス展開が可能になるだけでなく、ユーザーがCrystl Financeを利用して資本を増強するための様々な選択肢が増えることになります。

GovernanceのまとめとCrystl Financeの次なる進化

まとめ

Crystl Financeは現在のDeFiの問題点を解決して、運営もホルダーもパートナーも低リスクで稼げる仕組みに向けて進めています。

ホルダー目線での今後期待できること

  • MinesからのCRYSTL売り圧が減る
  • 流動性が増えてCRYSTL価格が安定する(大口の購入増える)
  • Vaultからの配当により流動性提供(LP)で高APRが期待できる
  • Boosted Vaultにより今まで以上に他よりもパフォーマンスがあがる
0%