Crystl Financeガバナンス提案5の解説と考察

投資
更新:2022.06.14
Crystl Finance ガバナンス提案5

Crystl Financeのガバナンスで提案の5つ目が公開されました。今回はPOLモデルへの移行についてです。

この記事ではCrystl Finのガバナンス提案5の解説と考察をしています。DeFi2.0 に進む中で今後Crystl Financeがどのように対応するかの決定に関わる投票です。

公式Mediam記事「PoL&ガバナンス提案#5

Crystl Financeのガバナンス自体については下記の記事で解説しています。

現在の伝統的なイールドファーミングモデル

まずは提案内容を理解するために現在のモデルと提案にあるPOLモデルについて知っていきましょう!

現在の「伝統的なイールドファーミングモデル」は流動性を提供することで報酬としてトークンが得られます。
Crystl FInanceのMinsでCRYSTL-MATICをステーキングすることでCRYSTLトークンが得られるというのがそのモデル部分です。

LPを提供する投資家

CRYSTL-MATICやCRYSTL-CROのLPを提供することで…

メリット

CRYSTLトークンがもらえる!

デメリット

インパーマネントロスのリスク

メリットにある「CRYSTLトークンがもらえる」というのはCRYSTLトークンを排出(新たに生成)しています。この排出されたCRYSTLが売り圧となって価格の下落につながります。

そしてCRYSTLトークンの価格が下落するということは、インパーマネントロスが発生してデメリットとなってしまうのです。

結果として投資家がLPの提供をやめてしまう可能性があります。

提案4のハードキャップ

このCRYSTLの売り圧となっているMinesの排出はまもなくハードキャップによって停止されます。

Crystl.Finance

Mines(Farm)を提供することで…

メリット

流動性(LP)を提供してもらえる

デメリット

CRYSTLトークンの排出による売り圧

「流動性(LP)を提供してもらえる」は大きなメリットですが、CRYSTLトークンの下落によって提供をやめられてしまう可能性を持っています。

伝統的なイールドファーミングモデルの問題

  • 流動性の確保が永続じゃない
  • 投資家がリスクを負う
  • 報酬を与え続けないといけない(トークンの排出)
  • 排出によりトークンの価格が下がる

この問題によりファーミング開始直後のみ高いAPRでユーザーが集まりますが、すぐにトークンの価格が下がり短い寿命になっているプロジェクトが大半になっています。

プロトコル所有流動性(POL)について

対して今回提案にあるProtocol Owned Liquidity(POL)の場合はどうでしょう?

OlympusDAOの例

オリンパスはPOLとして知られる「伝統的なイールドファーミングモデル」の代替モデルを設計しました。(オリンパスプロトコル)

このオリンパスプロトコルでは流動性の99%以上がOlympus自身(運営)によって所有されています。
つまり、投資家がインパーマネントロスのリスクを負っていません。さらに流動性は永続的になります。

このPOLモデルでは単に「運営がリスクを負って流動性を用意している」というわけではありません。

POLモデルの仕組み

投資家が用意したLPトークン(CRYSTL-CRO)を運営がCRYSTLトークンで購入(交換)します。
この時LPトークンの価値よりも多いCRYSTLトークンを渡すので、投資家は割引価格でCRYSTKLを買っているような形になります。

LPを用意する投資家

メリット

  • 割引価格でCRYSTLが手に入る
  • インパーマネントロスリスクなし
  • CRYSTLの価格安定化

デメリット

継続した報酬がもらえない

交換という形で先にトークンを得る事ができるので、安く購入できたトークンを売る事で差額を稼ぐ事ができます(アービトラージ)。例えば得た資金をVaultで運用することでデメリットの「継続した報酬」についてはなくなります。

Crystl.Finance

メリット

  • 報酬を払い続けなくていい
  • 永続的な流動性を確保できる
  • 取引手数料を得られる

デメリット

CRYSTLトークンの排出が必要

CRYSTLトークンの排出については変わりません。Crystl Financeの場合は残りの排出分のみCronosネットワークで使用しますが、メリットの方が大きくなるので今回提案があります。

POLモデルのメリット

  • 流動性が永続的
  • 投資家がインパーマネントロスリスクを負わなくていい
  • 報酬を与え続けなくて済む

以上を理解してCrystl Financeのガバナンスの提案5を考えてみましょう!

提案5の内容

今回の提案5はこのPOLモデルに移行するかという内容になっています。

オプションA – POLモデルへの移行する

ユーザーが用意したCRO-CRYSTLのLPと残りの排出CRYSTLトークンを交換します。
流動性(LP)は運営が保持して永続的に提供されます。そしてユーザーは通常よりも安くCRYSTLトークンを入手できます。

POLモデルへの移行すると?

  • ユーザーはCARYSTLトークンを安く購入できるチャンスがある
  • 永続的なCRYSTLの流動性が確保できる
  • 流動性が確保できることでCRYSTLの価格が安定する
  • CRYSTLトークンを大口が買いやすくなり価格が上昇

オプションB – CRYSTL排出を他の使用用途に

POLモデルへの移行せずに「Cronosネットワークの残りのCRYSTL排出分」を別な用途で使用します。
別な用途についてはオプションBが採用された時に改めて提案が用意されます。

どちらを選ぶか

あくまで私個人としてですが「オプションA – POLモデルへの移行する」へ投票します。

理由としてはCronosネットワーク上でMinesのような形で流動性確保のためにCRYSTLの残り排出を行なったとしても、排出の残りがなくなった場合にユーザーは流動性の提供をやめる可能性が高いです。ただしVaultの配当から報酬を与える事で流動性を確保されることになってはいますが。

対してPOLモデルの場合だと実際の流動性(LP)を保有するのは運営になって永続的に流動性が確保されます。
結局のところ配当の部分も含めて流動性を確保できるかという話なので永続される選択の方がいいと考えます。

個人的に気になっていること

どのくらいの流動性が確保できるのか

残りのCRYSTL排出量でどれだけの永続的な流動性を確保できるのでしょう。
できるだけ多いと嬉しいですね。

CRYSTLトークンの価格が下がらないのか

残りのCRYSTLの排出分を割引価格で交換するので、投資家のアービトラージによって価格が下がると思います。
もともと排出し続けて売り圧になっているので変わらないからいいのかな?

Cronos以外のネットワークの流動性

今回Crononsネットワークに残りの排出を持ってきているので、オプションAが採用された場合Cronosネットワークでは永続的な流動性が確保できますがクロスチェーンということで他のネットワークについてどう考えているのですか。

Polygonの方はApeSwapのFarmとVault追加、Vaultからの配当によって流動性確保を考えられていますが、永続的な確保はできないのかなと。
また今後新たな提案があると思いますので楽しみに待ちますが。

提案5の投票スケジュール(タイムライン)

スナップショットと投票の日時だけしっかり確認しましょう。投票期間はあまり長くありません!

内容日時
ガバナンス提案#5が公開2021年12月10日(金)
Reddit AMA2021年12月12日(日)
ライブテレグラムAMA2021年12月13日(月)
スナップショット2021年12月16日(水)07:00
投票期間開始2021年12月16日(水)
投票期間終了2021年12月18日(月)02:00

まとめ

今回の提案5でオプションAとなった場合にはCronosネットワーク上でCRYSTLの残り排出を使って永続的な流動性を確保することができます。この流動性は運営が保有するのでホルダーは提供リスクなく、CRYSTLトークンの価格安定などのメリットを受ける事ができます。またCRYSTLトークンを今回割引価格で購入できるチャンスが得られます。

逆にオプションBになった場合には今後どのようにするのかまた別の提案が用意されます。

CRYSTLホルダーはしっかり今後の決定のために投票を行いましょう。

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