メンズ香水の種類と選び方!持続時間の違いと香りの系統を解説

香り
更新:2022.06.30
香水

皆さんは普段から香水を使われていますか?ひと昔前は、香水を使うのは女性である、といった風潮もあったようですが、現在は違います。女性用の香水の種類が圧倒的に多いのは確かに事実ですが、メンズ香水の種類も相当多くなってきているのです。部屋などの空間の香りに関しても、男女問わず関心が高まってきている昨今では、人に纏わりつく香りに対しても非常に注目が集まっています。皆さんの第一印象の決めては何でしょうか?顔、声、雰囲気、容姿など様々あると思います。ビジネスシーンなどでは、清潔感を求められたりして、特に髪型や服装や表情などに気を配ることだと思います。

しかし、実はこういった視覚的な情報よりも、嗅覚刺激による情報は特にインプットされやすいと言われているのです。少し専門的な話になりますが、嗅覚は人間の五感のうちの1つで、人の感情や行動や記憶を司る大脳辺縁系という部分に直接働きかける唯一の五感なのです。そのため、視覚などと違い、意識せずとも知らぬ間に脳が勝手にその情報を記憶している、といった事実があります。皆さんの逆の経験がおありでしょう?人=香りで記憶していることが。

それは、こういった人間の脳や神経の構造からも紐解くことができたのです。人の第一印象というものは、実は出会ってから「6秒」程度で決まってしまうと言われています。この6秒をモノにするためにも、「香り」は非常に重要なものであるということはご理解頂けたと思います。今回は、香水の中でもメンズの香水に分野を絞り、種類や選び方についても調査し解説させて頂きたいと思っています。

目次

香水の種類

香水

4つの分類

香水の種類

香水の種類は、ブランドや香りの数などを考えると莫大な種類が存在しています。何となく香りが同じものや、全く違うもの、様々だと思います。

実は、香水は大きく4つに分類することができることをご存知でしょうか?
そして、その分類ごとに名称があり、香料の濃度や持続時間、特徴などがありそれぞれ違います。まずは、以下の表をご参照下さい。

名称は、パルファム、オーデパルファム、オードトワレ、オーデコロンの4つに分けられていますが、香水のほとんどが、いずれかに分類されると思って下さって結構です。

では、香料の濃度についてご説明をしていきたいと思います。

香料の濃度

先ほど、表のほうでパルファムやオードトワレなどの香料の濃度を記載させて頂きましたが、濃度とはいったいどういう意味なのでしょうか?

実は、香水というのは、「水」と「アルコール」と「香料」を混ぜて作られているのです。そして、この香料を何%にするかで、パルファムになるのか、オードトワレになるのか、などの分類がされるということになるのです。

厳密に言うと、パルファム以外は香水ではないといった情報もありますが、香料の%数による考えであることはお分かり頂けるでしょう。

ちなみに、なぜアルコールを入れるかと言いますと、単純に香料の多くはそのまま人体の肌に使用できないものが多いということです。肌への刺激が強すぎたり、香りが強烈過ぎるなど。したがって希釈のためにもアルコールが使用されているのです。

また、香料は精油のようなオイル状や液状のものもあれば樹脂状、粉状など様々です。これらを香水として使用できるよう液状にする、複数の香料を混ぜ合わせる役割もアルコールにはあると言われています。

また、防腐・保存も可能なりますし、香り立ちを良くし、変質を防ぐ働きを起こすなどの目的も備えられています。

アルコールは揮発性ですので、アルコールが揮発した後は、香料がしっかりと肌に残るかたちで香りが持続しやすいなど、アルコールと香料の組み合わせは非常に良いのです。

持続時間

持続時間に関しては、単純に香料濃度に比例して長くなるようです。パルファムやオーデパルファムなどの香料が高い香水ほど、肌に香りが残りやすいと言うことになります。

持続時間に関しては、パルファムだと半日近くも持続するのに対し、オーデコロンは1~2時間毎に付けないと、香りがすぐに失われることになるということですね。したがって、種類によって、使用方法を変える必要があります。

4つの種類それぞれの特徴

まず、「パルファム」ですが、定義としては香料が15~25%のものを指します。最も香りが強く、完成度と芸術性の高い香りが楽しめます。一般的に、香水ラインの最上級に据えられていることが多く、高級感があります。

最上級であるため、自ずと価格は高く設定されていることが多いです。香りが強いため、使用する場所には気を付ける必要があります。

次に、「オードパルファム」ですが、定義としては香料が10~15%のものを指します。濃度はパルファムに劣る一方で、香りの強さや持続時間はパルファムに近いのが特徴です。

価格はパルファムと比較すると控えめに設定されていることが多く、香りの持続時間も引けを取らず、申し分ないです。

次に、「オーデトワレ」ですが、定義としては香料が5~10%のものを指します。この程度の香料になると、日常使いでもあまり気にすることなく使用できます。ほんのり香る、と言った程度です。

実は、市場に流通している香水は、ほとんどがオードトワレに分類されると言われています。普段使いもしやすいということで、需要が一番高いのでしょう。

最後に、「オーデコロン」ですが、定義としては香料が3~5%のものを指します。香料がかなり抑えられていますので、爽やかに感じる程度の香りになります。

爽快感やリフレッシュ効果も得られるため、どこでも気軽に使用できる香水になります。
持続時間を利用して、使いたいシーンに応じて、使い分けを行うことも可能となります。

さて、ここまで香水の種類について解説させて頂きましたが、次は「香りの系統」について引き続き解説をさせて頂きたいと思います。

香りの系統

香水を使う男性

香りの系統は多く存在しています。今回ご紹介するのは、その中でも特にメジャーなものであり、人気度の高いものを中心にご紹介したいと思います。それでは、解説させて頂きます。

フローラル系

まずは、香りの代表格と言って良いでしょう、フローラル系です。女性用の定番と言われていますが、ユニセックス品や、もちろんメンズ用でもフローラル系はあります。

フローラル系は、花の香りを基調としており、バラやスズラン、クチナシやカーネーション、リリーやジャスミンなど、1種類だけの香りを再現したシングルフローラル(単一花香調)や、複数の花の香りを混合させることで作られた、フローラルブーケ(複合花香調)、フローラルブーケを元にし、様々なグリーンノートを使用し、自然さを強調することに成功したグリーンフローラルなど、多くの種類が存在します。

シトラス系

シトラスとは、オレンジやレモンなどの柑橘類の果実や果皮の香りが特徴です。非常にさっぱりしており、軽やかでクセが少なく、爽やかな印象を得ることができます。

好き嫌いが分かれにくい香りであるとも言われており、清潔感も得られやすいため、メンズ系香水の中でも人気が高い香りとなります。

オリエンタル系

オリエンタルは、直訳すると「東洋的な」という意味になります。特に、中東からインド周辺をイメージした香調です。非常にエキゾチックなイメージが起こりやすい香りで、濃厚な甘いスイーツのような香りを発することもあります。

また、お香などの香りにも似たような性質があり、場合によっては、料理に使用されるようなスパイスの香り、表現するならばスパイシーな雰囲気を纏うことができます。

ウッディ系

ウッディ系は、その名の通り、木々の香りを連想させる香水になります。種類を説明すると、サンダルウッドやセダーウッド、グアヤックウッドなどがあります。

大人に似合う香りとして有名であり、メンズ用香水は多く販売されております。嫌いな人が少なく、失敗しづらい香りとしても有名です。落ち着くような、温かみがあるような香り、と称されることもあります。

ハーバル系

ハーバル系とは、花と少し似ていると表現する方もいるようですが、厳密にはハーブの香りをベースとしているようです。スポーティー感が出るような、ハーバルマリンから、大人の落ち着いた感じを連想させるようなハーバルウッディもあります。

シトラス系もメンズ系鉄板と言われていますが、ハーバル系も同様にメンズ用香水の中では、群を抜いて人気があり、確固たる地位を築いています。また、特性として、残香性が高いと言われており、香りが飛びにくいのでしっかりと香りを残したいという方にも最適です。

香水の選び方

ベストチョイス

香水の選び方としては、様々な方法があると思いますが、目的によってそれは大きく変わると思います。それでは、目的に応じた選び方を以下に解説していきます。

無難に選ぶならシトラスかウッディ

前項で少し触れましたが、メンズ用香水の鉄板と言われているのは、やはり「シトラス」か「ウッディ」なのです。2つに共通するのは、軽やかでキツ過ぎない香りです。

男性は30代~40代にかけて、皮脂に量が増え始めると言われています。男性の場合は、この皮脂の量などを計算に入れて、香水を選ぶことも必要であると言われているのですが、このシトラスとウッディだと混ざって嫌な香りを発しづらいことも人気の理由だと言われています。

このことから、日常使いはもちろんのこと、ビジネスシーンでも大活躍できること間違いなしです。シトラスとウッディで違いを挙げるならば、シトラスはより爽やかな印象を与えつつ、カジュアルな雰囲気を保つこともできます。

ウッディは、落ち着いた森林の香りを漂わせることができ、より種類によっては重厚感がある男を演出できるでしょう。したがって、フォーマルな場所においても、失礼のない綺麗な洗練された香りを発することが可能となります。

また、メンズ用香水で気を付けておきたいこととして、先ほどお話した皮脂の量などにも関係しているのですが、男性は香料が肌に付きやすく離れにくいといった特性があります。

よって、女性よりも香料の持続時間が長くなることが一般的です。そこで、香水の種類としては、「オードトワレ」や「オーデコロン」を中心に考え、場合によっては「オーデパルファム」まで選択肢に入れておきましょう。

15種版フレグランスホイールの考え方

皆さん聞き慣れない言葉だと思いますが、フレグランスホイールというものをご存知でしょうか?香水の系統同士による組み合わせ・相性というものが存在しているのですが、これを説明するために必要なものになります。以下の15項目があるのですが、

  1. フローラル
  2. ソフトフローラル
  3. フローラルオリエンタル
  4. ソフトオリエンタル
  5. オリエンタル
  6. ウッディオリエンタル
  7. ウード
  8. ウッディ
  9. モッシーウッディ
  10. ドライウッディ
  11. アロマティック
  12. シトラス
  13. ウォーター
  14. グリーン
  15. フルーティー

このように15種類に細分化された系統は、番号が近いほど相性が良いとされています。よって、⑫番のシトラスはアロマティックやウォーターと非常に相性が良く、グリーンやドライウッディも比較的相性が良いと言えます。

逆に、オリエンタル系の香りとは相性はあまり良くないということになります。このように、例えば女性が付けている香水の系統を知ることで、自分がどんな系統の香りをチョイスすれば良いのか、ということが分かることになります。

ここまで気を遣えるようになると、大人の男になれますね。

迷うときは専門店に行くことも検討

皆さんは香水専門店をご存知でしょうか?ここ最近、その数は徐々に増えてきているようです。店舗にもよりますが、まずは香水の種類の多さに圧倒されます。

そんな数多くの香水の中から、自分に合うものを探せるか不安という方、専門店のスタッフに相談するべきです。場所によって調香師といって香りをブレンドできる専門の方もいらっしゃいますし、個人データを元に、最適な香料をチョイスして下さる店舗もあるようです。

自分に合う香水を知りたい、実際に多くのテスターを使って様々な香りを体験してみたいと思われる方には、是非おすすめです。

まとめ

さて、今回はメンズ用香水の種類や選び方について調査をし、結果を元に解説をさせて頂きました。

メンズ用といっても種類や系統は数多く存在し、その中で自分に合うものを探すことは難しいかもしれません。しかし、まずはフィーリングで、自分が好きな香りを手に取って使ってみることが何より大事だと思います。

自分の好みよりも、他人からの評価が気になる方であれば、シトラスやウッディなどの無難なタイプを選ぶこともひとつの手でしょう。

女性の友人や彼女、奥様とお出掛けの際には、フレグランスホイールを利用してみるのも良いでしょうし、香水選びにどうしても迷う時には、専門店を利用することも検討してみてはいかかでしょうか?

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